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new_01_red.gif①pixivBOOTHにて「fourteen years old 侵蝕恋愛 side storyⅠ」ダウンロード頒布開始いたしました。②pixivBOOTHにて「侵蝕恋愛Ⅴ 歴史の花冠」ダウンロード頒布開始いたしました。
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『千年相姦』二章 『クルルー様の冒険譚』 第八夜 ニゲル襲来(3)

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今までのクルルー像は実はニゲルだった。
衝撃の事実が明らかになった前回。
皆様お忘れかもしれませんが(管理人も忘れてた)、クルルーは養親レフィナの顔を見せてもらうべく「クルルー様の冒険譚」を語り聞かせていたのでした。同じベッドの中で。内容に満足したら見せてねって条件で。
語りが終わったので視点は現在に戻り、早速クルルーはレフィナに感想を求めているようですが果たしてその反応は……。
クルルーがなぜ執拗にレフィナの顔を見たがったのか、その謎も含めてお読みいただけますと幸いです。
二章「クルルー様の冒険譚」これにて閉幕です。
それでは、どうぞ。


【今回登場する登場人物】
クルルー(18歳)レフィナ(年齢不詳)


二章 『クルルー様の冒険譚』 第八夜 ニゲル襲来(3)


「……そうしてコロンを盗られて村にいられなくなった僕は、唯一無二の家族の元へ血相変えて帰ってきたってわけ。『クルルー様の冒険譚』は、これにて終幕」
 僕はレフィナの腕の下に潜り込んだ。声が屈もるのも構わずそのまま尋ねる。
「どうだった? レフィー」
「……迫真に富んだ『冒険譚』だったよ」
 レフィナのそういう声は、沈鬱なものだった。
 及第点に達していなかったのだろうか。不安になってしまった僕はレフィナの襤褸に包まれた顔を覗き見る。
「面白くなかった?」
「面白くなかったというわけではない」
 どうにも煮詰まらない態度だ。
 この場合、どちらを信用すればいいのだろうか。声音だけ聞く限り、とてもそう思っているようには思えない。
「今夜でもう、最後だよ。レフィナの要望通り、本にも勝る『夜伽話』こと『クルルー様の冒険譚』は話し終えたつもりだよ。……レフィナの顔を見せて」
「おまえの話次第だといっただろう」
「満足しなかったの?」
「そういうわけじゃない」
 やっぱりそうだ。
 レフィナは単に約束を遂行するつもりがないだけなのだ。
 最初からこうやってごまかすつもりだったに違いない。
「見せて」
 そう思うと俄然こちらも意地になってしまった。怒られるのを承知でレフィナの襤褸に手を掛けた。「見せてよ」「だめだ」「でも……」
 見せてよ、だめだ、という無意味な押し問答がしばらく続いた後、耐えきれなくなった僕は養親の身体に跨がり、半ば強引に顔を覆う襤褸を剥いだ。
「やめっ……」
「──」
 ──歳をまったく取っていない。
 七年前に出ていったときとまったく同じ、精彩を欠かない若い顔が、そこにあった。僕の思い過ごしじゃなかった。仔どもの目から見ても、この養親は異様に歳を取るのが遅いと思っていたのだ。
 レフィナが投げ遣りに顔を伏せる。
「……数多くの雌たちの姿を見てきた後とはわけが違う……、ほかの雌たちの顔には、こんなもの」
 レフィナは僕の沈黙を、自らの顔の中心に走る「疵」へのそれと解釈したようだった。
「違うよ、レフィー」
 記憶の中にある以上に、いや、記憶の中にあった以上に美しい姿が、そこにあった。
 金色の瞳と、水色の瞳、左右で色の違う、その希有な色の眼差し……。
 細い鼻筋、適度な厚みのある、プリムラの花より淡い、桃色の唇……。
 そうして何よりその中心にある。
「やっとこの疵に触れさせてもらえる……」
「……やめろクルルー」
「ごめん、聞けない……」
「……っ」
 レフィナが瞳をきつく閉じる。迫り来る現実から逃れるように。
 僕はレフィナの真上から、露わになったレフィナの「亀裂」に舌を運ばせた。
「っ……」
 ピクン、とレフィナの背中が仰け反る。
「痛む?」
「……ざらざらする」
 キトゥンの舌は無数の小さな突起がその表面にあるのだ。僕は苦笑した。「ざらざらするだけ?」
「クルルー、頼む、もう、やめ……」
 僕はなおも舌を這わせ続ける。
「幾晩待ったと思っているの。僕は約束を守ったよ。レフィナも約束は守らなきゃ」
「こんなことは約束に含まれていない」
「じゃあ解釈の違いだね、我慢するしかない……」
「……いい加減にしろ!」
 寝台から飛び起きるようにして養親が僕を撥ね除けた。僕は咄嗟にそれをよけ、振り仰がれた腕の隙間から養親を見遣った。
 ……本気で拒絶しているし、……本気で怒っている。
 少し、羽目を外しすぎたかもしれない。
 たしかにこれじゃ、約束違反だ。約束の中にこうした行為は含まれていなかった。
 僕はただ、レフィナの顔を見たい、といっただけだ。
 だけど、これでいい。
 天井の位置を見失ってはいけない。
 僕たちは親仔なのだから。
 僕たちはキトゥンとニンゲンなのだから。
 レフィナが寝乱れたようにも見える襤褸を直す。僕はその後ろ姿を寝台から眺めていることしかできない。
「……一度あることは二度ある、と『クルルー様の冒険譚』の中で、いつだったかいってたな」
 昨夜だったか、レフィナが背中を向けたまま独りごちた。
 ちゃんと聞いていたんだな、と思った。正直。
「歴史は繰り返す……」(※管理人注/この「歴史は繰り返す」、なんとなく頭の片隅に置いててもらえると嬉しいです。レフィナは何に対してそういったのか)
 レフィナが振り返った。疵の走ったその顔で僕を刺すように見つめながら。
「ニゲルはどこにいった」
「え」
 答えようとする前にレフィナが寝室の衝立に手を掛けた。「……ニゲルはおまえによく似ているな」
 レフィナの姿が衝立の向こうに吸い込まれていった。
 仕掛けたと思っていた罠は、実は真横に横たわっていたのだった。
 八夜もの間、ずっと。


どうやらレフィナにはクルルーのからくりもばればれだったみたいですね^^;
次の更新は4/15(土)を予定しております。

2017-04-01 : 小説・「千年相姦」 :
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「侵蝕恋愛Ⅳ 恋人たちの契約」ダウンロード頒布開始いたしました

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〈STORY〉
『孤児院日誌』。
一人の男による手記が波紋を投げ掛けケイを過去へとからめ取る。
恋人たちはそれぞれの空白を埋め合うように互いを束縛し、依存し合う。
ケイの失われていた過去と記憶が徐々に明らになっていく。その前哨戦。


pixivBOOTHにて「侵蝕恋愛Ⅳ 恋人たちの契約」ダウンロード頒布開始いたしました。
COMITIA110で発行した番外編「侵蝕恋愛 side story fourteen years old」と一部リンクする内容になっております。
当作品をご存知の方には二重に、そうでない方にも存分に楽しめる内容になっているかと存じます。

今巻の見所はそれぞれの登場人物の秘めた想いが爆発するところ。
今までの流れを包括する読み応えのある内容になっているかと存じます。
暇で暇で暇でもひとつ暇でたまらんわーって方、是非どうぞ。

A6文庫版/250p (本作品は小説作品となります)
※なお当作品はPDF作品となりますので、PDF閲覧可能なアプリやソフトを別途ご用意ください。フリーソフトがweb上で無料ダウンロードできるようです。
例:Adobe Acrobat Reader DC等
2017-04-03 : ■連絡事項 :
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「侵蝕恋愛Ⅳ」ダウンロードありがとうございました

皆様先日は「侵蝕恋愛Ⅳ」頒布開始にあたり、ダウンロード及び♥マークポチ及びお祝いのコメントの数々誠にありがとうございました。
わたしがこうして作品を書き続けることができているのはひとえに皆様のご声援と応援があってのことです。皆様には感謝してもしきれません。
作品を作り続けることが皆様のお心遣いへ対する最大の恩返しと信じ、これからも創作道に邁進する所存でございます。

小説頒布直後ではございますが、すぐに「侵蝕恋愛Ⅴ」の執筆に取り掛かりたいと思います。
皆様に不義理を重ねてしまうこと本当に心苦しいばかりなのですが、Ⅳからの流れを大事にしたいので、皆様のご厚意に甘えさせていただき引き続き創作モードでブログを運営させていただきたく思います。

訪問やコメントなど、今と同じように激減してしまいますが、皆様の作品や記事を追わせていただくことは自分にとってとても大切な時間なので、読み逃げになってしまうかとも思いますが、引き続きこっそりこそこそ追わせていただけますと幸いでございます。

それでは、今しばらくの間しばしのお別れに入りますが、皆様におかれましてはお身体に気をつけてお過ごし下さいませ。
ここまでお読みいただきましてありがとうございました。
2017-04-10 : ■連絡事項 :
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「千年相姦」連載いったんお休みします

みなさんこんにちは。
いつもご訪問、コメント、拍手など本当にありがとうございます。

これまで1日と15日に更新させていただいていた「千年相姦」の連載ですが、「侵蝕恋愛」執筆に集中するため、いったんお休みさせていただきます。すみません。
ほとんど交流できていないにもかかわらず、自分のブログにだけ来ていただいたり、作品を読んでいただくのが申し訳ないというのもあります。

皆様に不義理を重ねてしまうこと申し訳ない限りなのですが、事が落ち着いたら必ず皆様の作品を拝読させていただきたく思っておりますので、身勝手なお願いかとも思いますが今しばらくのお時間をください。
すみません。
ご用のある方はこれまでと変わらずメールフォームをご利用くださいね。

それではしばしのお別れに入りますが、皆様におかれましてはお身体に気をつけてお過ごしくださいませ。
2017-04-14 : ■連絡事項 :
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「侵蝕恋愛Ⅴ 歴史の花冠」ダウンロード頒布開始いたしました

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〈STORY〉
『セイレン』と接触したことでケイの秘められたる過去と記憶が
急速に解き明かされていく。
彼が孤児院『太陽の家』で見たものとは。
彼はセイレンの姿に何を見るのか。
物語は最終章へ向けて加速していく。


pixivBOOTHにて「侵蝕恋愛Ⅴ 歴史の花冠」ダウンロード頒布開始いたしました。
ブログで連載していた番外編「侵蝕恋愛 side storyⅢ 双卵少女」をお読みいただきますといっそう楽しめる内容になっておりますが、そうでない方にも十分に楽しめる内容になっているかと存じます。

今巻の見所はずばり、セイレンです。
暇で暇で暇でもひとつ暇でたまらんわーって方、是非どうぞ。

A6文庫版/168p (本作品は小説作品となります)
※なお当作品はPDF作品となりますので、PDF閲覧可能なアプリやソフトを別途ご用意ください。フリーソフトがweb上で無料ダウンロードできるようです。
例:Adobe Acrobat Reader DC等

それから、例によってすぐに「侵蝕恋愛Ⅵ」の執筆に入りますので、引き続き創作モードでブログ運営させていただきます。皆様には重ね重ね不義理を重ねてしまいますが、もう少々お時間ください。申し訳ございません。
よろしくお願い申し上げます。
2017-04-23 : ■連絡事項 :
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canaria

Author:canaria

イラストと小説でオリジナルの世界観を表現しています。上の画像はたらこさんが描いて下さったものです。元ネタは最近あった某結婚します発言だと思います。もはや他力本願のプロフ欄、たらこさんいつも楽しいイラストありがとうございます。初めましての方はこちらをどうぞ。

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Nymphe(ニンフェ)名義の本家HPです。ここを見て興味を持って頂けたらこちらも覗いて頂けると嬉しいです。

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『侵蝕恋愛Ⅰ紅き瞳の双花』
この世に居場所のない二人は、互いに何を求め、何を互いに見出したのか。
160704_1.jpg
『侵蝕恋愛Ⅱ蜜月』
ケイは路地裏で出逢った両性具有の少女の「片割れの性」に溺れ込むーー。
『侵蝕恋愛Ⅲ孤児院日誌』
ファーンは明け方の海で亡き母に瓜二つの少女セイレンに出会うーー。
『侵蝕恋愛Ⅳ恋人たちの契約』
一冊の手記がケイを過去へとからめ取るーー。
hyoshi_7.jpg『侵蝕恋愛Ⅴ歴史の花冠』『太陽の家』でケイが見たものとは。

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素敵な作品をありがとうございました。
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